バイクのブレーキング

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バイクにおけるブレーキの役割

ブレーキ=止まるために着いているものと思われがちですが、バイクのブレーキというのは、運転において様々な役割を担っています。ブレーキを使いこなす事は、バイクをコントロールするための必須項目です。まず頭に入れていただきたいのは

止まるためのブレーキと、バイクをコントロールするためのブレーキは別物である!

という事です。たいへん重要です。教習所で教えてくれるのは、止まるためのブレーキですので、ブレーキは指4本で握って、前後バランス良くかけましょう!と言われます。止まる事だけを考えればまぁそれでもいいんですが、多分それだけじゃ止まるのも上手にならんと思うのですね。

バイクのブレーキには、フロントブレーキとリアブレーキそれぞれに違った役割が持たされていて、その状況に応じて使い分ける事が必要です。ブレーキを目的に応じて使い分ける事から、バイクの運転技術の向上が始まると言っても過言ではありません。

フロントブレーキ

フロントブレーキの握り方

フロントブレーキは、人指指と中指の二本で操作します。それも第一関節の先だけ引っ掛けて、チョイチョイ引くイメージです。フロントブレーキは、握るものではなく、引くものなのです。ブレーキレバーの付け根あたりにハンドルからブレーキレバーの距離を調節するダイヤルみたいのがあると思うので、ハンドルに親指をかけてその二本の指をレバーに当てた時に、丁度第一関節にあたるくらいの遠さに調節しましょう。

上手い人は、別に二本ではなく一本だったり三本だったり、使い分けるらしいのですが、慣れるまでは二本で慣らすのが良いと思います。最初のうちは、ものすごく違和感ありますが、1日くらい乗ってれば意外とすんなり慣れるものです。

なぜ、こんな事をしなければならないかというと、フロントブレーキというのは、ものすごく繊細な入力をしなくてはならないからです。ペン五本指で握って字綺麗に書けませんよね?

フロントブレーキの役割

減速

走行中において、リアブレーキの減速性能というのは鈍いものですから、減速する役割は、もっぱらフロントブレーキの役割になります。なお、減速のコントロールは必ず直線で終えるようにしましょう。

フロントサスペンションを沈める

バイクの操作的に、フロントブレーキの一番大事な役割がここです。大雑把に言いますと、減速すると、フロントサスが沈んで、旋回しやすくなります。ただし、フロントサスが沈んだタイミングと、セルフステアがきくタイミングを合わせないと、フロントサスが反動で伸びてきたりするので、フロントをくるっと回したいポイントに向けて、フロントブレーキのかけ方を調節しなくてはなりません。体感した事がないと、ふーん?て感じかもしれませんが、この効果は絶大です。

一応、なぜフロントフォークが沈むと曲がりやすいのかを、わかりやすさ優先でちょっと乱暴に解説します。

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バイクの前輪の回転軸というのは、タイヤの接地点より前にあります。曲がる時はその軸が回るのにタイヤの接地点が引っ張られていきます。図のように、軸とタイヤの接地点の距離は短い方が円が小さい分、クイックに回ります。で、軸とタイヤの距離が近い=フォークが立っている状態なわけです。

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で、フロントフォークが沈んだ状態というのは、図のように、角度が立っているわけです。

どうでしょう。直感的にご理解いただけるように、正確性を端折ってざくっと図解してみました(笑)正確に知りたい方は、「キャスター角」とかで調べまくってくださいw

いずれにせよ、メカニズムはさておいて、体感するのが一番です。コーナーの手前から、アプローチポイントでサスが丁度沈んで、かつコーナリングしたいスピードに速度が落ちているように、薄く長くフロントブレーキをあてて、タイミングを合わせられるように練習です。この繊細なタイミング合わせがあるので、フロントブレーキは二本指の先の方でコントロールする必要があるのです。

バンクを開始するための操作

コーナーに向かってブレーキングをするわけですが、バイクは直立してブレーキをかけている状態というのは、たいへん安定しておりますw

したがって、体重移動等をブレーキング中に行ってもバンクは始まりません。フロントブレーキを緩めてあげる事によってバンクが開始され、直進方向でバイクを安定させていた力が、バンク状態でタイヤをグリップさせる力に変換されます。

コーナリング中の姿勢を立てる

旋回中にフロントブレーキを当てると、バイクが立ち上がります。基本的にはコーナリング後半でバイクを立てる動作というのは、アクセルオンで行うものではありますが、状況に対処する引き出しとして、またたまたまその操作をしてしまった時の備えとして覚えておきましょう。

リアブレーキの役割

姿勢を安定させながら減速

リアブレーキ自体の、減速する力というのは弱いですし、ブーツ越しでコントロールするので、さほど繊細な操作も効きません。それでも、リアブレーキが減速用に使い勝手が良い局面というのは、リアブレーキを踏むと、バイクは前後ともに沈んで安定する特性を活かしたいときです。リアブレーキを踏むと、バイクは後ろに引っ張られるようにリアが沈みます。一方で、減速しているので、フロントも沈みます。結果として前後ともにクッと沈むので、バイクのピッチング(前後の動き)を抑えながら減速できます。また、フロントブレーキをかける前にタイミング良く車体全体を沈めてあげる事で、フロントをかけた時のピッチングの幅を抑えて、前後のブレを安定させてあげるといった使い方も出来ます。

リアタイヤのトラクションを増大させる

リアブレーキを踏むと、リアタイヤが地面に押しつけられます。そうする事によって、エンジンのパワーを、より効率的に地面に伝える事ができます。ただアクセルを開ける場合より、リアをきかせた状態からアクセルを開けた方が、加速が良くなります。

低速時の速度制御

低速時にはフロントブレーキは効きすぎることに加え、車体の前後の動きが発生してせわしなくなりますので、速度コントロールはリアブレーキ中心となります。特に超低速時は、アクセルを多めに開けてジャイロ効果を発生させてあげないと、バイクが倒れてしまいますので、多めに開けた分は、リアを踏んで抑えてあげる事になります。

ドリフトのきっかけ作り

一番お手軽にドリフトするには、リアブレーキでハーフロック状態を作ってあげる事です。前後輪の回転数に差が生じた時にタイヤがロックするので、意図的にその状態を作ってあげるわけです。

ちなみに私は一度モタードの練習会で練習しましたが、実用化に至るどころか、コントロールし損ねて低速ハイサイドいたしましたw

以上ツラツラと思いついたまま書き連ねましたが、ブレーキングの道は奥深く、ブレーキングを制するものはバイクを制するくらいの勢いですので、まだまだ色んな極意や、逆にもっとこうした方が、的な所も多々あると思います。安全なところから、様々な操作とバイクの挙動を体感しつつ研鑽していきたいものです。

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